2022年の選抜大会が終わりましたね。
コロナ禍での開催ということもあり、色々なことがあった大会でした。
京都国際高校の出場辞退による近江高校の繰上げ出場や、大会中の広島商業高校の辞退による大阪桐蔭高校の不戦勝など・・・
それでも大会が行われたことで選手たちも全国レベルの選手と対戦して、良い経験になったと思います。
今年の選抜大会で気になったのが、
①現在の球数制限には意味があるのか
②怪我をしている選手の起用を美談にして良いのか
ということです。
①に関しては、運営と指導者
②に関しては、主にメディア
の問題だと思っています。
今回は、①の現在の球数制限に意味があるのかについて考えていこうと思います。
1週間500球以内
現在の高野連のルールでは、1週間500球以内という球数制限がされています。
これは本当に意味があるのでしょうか?
1週間に500球というのは、2日ノースローだとしても残りの5日は100球投げていることになります。
プロ野球の先発ピッチャーが100球前後で、中6日で回していることを考えるととんでもない数字になります。
プロ野球のクライマックスシリーズやメジャーリーグのポストシーズンでもそんな起用の仕方はありません。
それを発展途上の高校生がやっていると思ったら、狂気の沙汰ですよね。
運営側の責任
連盟を運営する上で、その連盟に所属しているチームの選手たちの安全は守ってほしいです。
高野連としても、部内暴力や犯罪行為などには処罰を与えています。
それなのにも関わらず、試合に出る選手には「怪我してください!」と言わんばかりの球数制限しかありません。
日程も含めた大会の運営方法が厳しいのであれば、選手を守れるくらいの球数制限をしても良いのではないでしょうか。
ベンチ入りメンバーを増やしたり、試合ごとに入れ替え可能にすれば試合に出られる選手も増えます。
そうすることで、複数の投手を各チーム準備して戦いやすくなると思います。
今大会でがコロナ禍ということもあり、大会中に陽性者が出た場合でも選手の入れ替え可能という判断をしています。
コロナ関係なく、選手ファーストでの大会運営を可能な限りしていってもらいたいです。
夏の大会では新しい方法がとられることを信じていたいと思います。
指導者としての責任
1週間500球以内の球数制限があるからその上限まで投げさせられると考えるのか、
各選手が怪我をしないように投手起用をしていくのかは全く意味合いが違うと思います。
前述したとおり、1週間で500球という数字はかなり多いと思います。
プロ野球の先発投手が週5回登板しているようなものです。
大会の時だけという意見もあると思いますが、体が回復しきっていない状況でのその投球は肩や肘にかなり負担をかけることになります。
選手の多くは大会になれば『登板したい!』と言うと思います。
しかし、選手の意志だから投げさせるという考え方はどうなのでしょうか?
色々な選手を育てるのも、指導者のつとめだと思います。
投手だろうが野手だろうが、怪我をしている選手を無理やり使いますか?
ケガをしていても試合に出ている姿を見て、それが美談になってしまっているパターンもありますよね。
指導者としてピッチャーを育成して、大会に挑むというのが大切だと思います。
大会になってエースしか投げられないようなチームなら、それは指導者の力不足と考えるべきではないでしょうか?
ピッチャーが試合の結果を左右するというのはわかります。
指導者として、選手を守れる選択をしていってもらいたいです。
まとめ
日本では、育成よりもチームの勝利が評価されることが多いです。
プロの世界では多くの場合はチームの勝利が優先されていると思います。
大学までは、早くとも高校までは育成というところを大切にして指導していく環境が整っていくのはいつになるのでしょうか。
甲子園の魔物に取り憑かれているのは、大人ではないでしょうか?


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